2009年度の講談社漫画賞が発表されました
モーニングを見ていたら今年の講談社漫画賞の結果が出ていました。
受賞作は以下のとおりです。
・児童部門
・ 『名探偵夢水清志郎事件ノート』:えぬえけい
(原作:はやみねかおる)(なかよしラブリー/講談社)
・少年部門
・ 『Q.E.D. 証明終了』:加藤元浩(マガジンイーノ/講談社)
・ 『FAIRY TAIL』:真島ヒロ(週刊少年マガジン/講談社)
・少女部門
・ 『潔く柔く』:いくえみ綾(月刊Cookie/集英社)
・一般部門
・ 『ああっ女神さまっ』:藤島康介(月刊アフタヌーン/講談社)
・ 講談社創業100周年記念特別賞
・ ちばてつや
ここ数年の受賞作と比べるとちょっと異論がでそうな感じですね。
文句なしで納得と言えるのは『FAIRY TAIL』と『潔く柔く』の二つです。
児童部門はあまりわからないので・・・
「なんで今頃になって?」と思われてもしかたないでしょうね。
もちろん作品としては文句ないのでしょうが、漫画賞に限らず、
賞を受賞するような作品は面白さのみで選出されているわけではないと思います。
例えば話題性だったり、業界を盛り上げるような効果を生むために賞が与えられている。
『ああっ女神さまっ』はもう二十年近くやっている作品ですから、正直固定ファンなんて山ほどいるでしょう。
藤島康介ファンだって周りにたくさんいますよ。テイルズとかありますし。
少年部門は『FAIRY TAIL』が頭一つ抜け出ていて対抗馬に当たる作品となると『Q.E.D. 証明終了』くらいしかなかったんでしょうか。
選評でも他の作品は全く触れられていませんでした。
でも『Q.E.D. 証明終了』も十年以上やってますからね。
理由としてはドラマ化されたことが考えられるんですが、そうすると一般部門は『ハチワンダイバー』一択だと思います。
面白さも文句ないですし。
他の候補作もレベルが高くて、話題性のある『聖☆おにいさん』や『GIANT KILLING』、長期連載では『彼岸島』もありました。
一般部門で触れられていたのは『ああっ女神さまっ』、『GIANT KILLING』、『ハチワンダイバー』の三つなんですが、
『GIANT KILLING』の評価が思っていたよりずっと高かったのが印象的でした。
まだ巻数が少ないのでとか、来年以降に期待といってコメントがされていましたけど、ここ数年見ても受賞作は巻数少なめですよね。
今年はハチワンにとってほしかったなあ(´・ω・`)・・・
来年は『宇宙兄弟』あたり来ますかね。『モーニング』勢が強い気がします。
個人的には早いうちに『嘘喰い』入ってほしいんですけど!
『嘘喰い』はここ数年友人に薦めているんですけど、買って読んだ人から感想聞くと印象はかなり良いです!
巧みな心理戦とそれを演出する人物の存在感が圧倒的です。
バトル要素もあって福本マンガをもう少し読みやすくした感じでしょうか。
最近のラビリンス編がどうも不評なんですけど個人的には門倉、ユッキーあたりのキャラも個性的で楽しめましたけどね。
まあその前がテンション最高潮の廃坑のテロリスト編だったのでギャップが激しかったのかな?
- 作者: 迫稔雄
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少女部門は『潔く柔く』で文句なしですね。
候補作からいっても順当だと思いました。
はじめは学園生活なのですがある人物の死をきっかけに物語は動きだすことになります。
主要な登場人物の人間模様をオムニバス形式で描いていて、時に過去に遡ったりしながら時系列にそって描かれています。
そうすることで人物像が膨らんでいく作りになっているのですが、
たまにその人物同士が交錯するような場面があるとすごくはらはらして、繊細な心理描写も絶妙ですよ!
がっつり物語を読ませてくれます。
物語としては、『Cookie』ではカンナ編(最終章だったかな?)に突入してもう終盤になってきた感じもありますけど。
対抗作品としては『夏目友人帳』が触れられていました。
アニメ化もされて出来も良かったしチャンスではあったんですが、やはり完成度としては『潔く柔く』がダントツです。
私はいくえみ作品を大阪来てから読みました。
バイト先にいくえみさん大好きな人がいて、その人に昔の作品から色々貸してもらって一気にファンになりました。
幸運でしたね。やはり人との出会いは大切にしないとってことなのかな・・・
絵柄は今の少女マンガの流行りからするとちょっと独特な感じなんですけど、その柔らかさが作品の雰囲気や世界観とぴったりなんです。
読むとくせになりますよ。男性にもおススメです!
- 作者: いくえみ綾
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2004/11/25
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